読書の部屋

◎ロスジェネの逆襲(作:池井戸 潤)

 ご存じテレビドラマの超ヒット作品「半沢直樹」の第3弾でいずれはテレビドラマになる予定の原作です。
 1部が「オレたちバブル入社組」で2部が「オレたち花のバブル組」である。そして3部がロスジェネの逆襲となる予定である。  ロスジェネとはバブル崩壊後の世代の事である。
 堺雅人がリーガルハイの撮影に入ったため、半沢直樹の第3部は、まだ先でわあるが、リーガルハイの撮影が終れば必ず半沢直樹の撮影に入るであろう。  しかし、リーガルハイの「堺雅人演じる古美門弁護士」は、半沢直樹のイメージを完全に壊しているものの半沢直樹のドラマを意識した前作にない、作品の作り方である。本当に堺雅人さんの演技は奥が深く、バラエティに富んでいる。喜劇役者が演じても、あんなに面白く重圧に撮れないであろう。「「半沢直樹」の場合は、次はどういう展開になるのであろう?どうやって敵を打ちのめすのであろう?という面白さであったが、「リーガルハイ」は確かに、どう見積もっても勝てない裁判をどういうふうにして勝利に持って行くのかという展開の面白さはあるが、堺雅人の表情、動作、しゃべり方、しゃべる言葉の面白さで、喜劇俳優では出せない奥深さがある。「この次、半沢直樹に移って行く時に又、その変化に興味を抱かせるであろう。  さて「ロスジェネの逆襲」であるが、半沢直樹が東京セントラル証券に出向した所から始まる。上場時に主幹事を務めた縁で電脳雑技集団(何か中国の会社のような名前ですが日本人夫婦が経営しているIT企業です。社長の平山が中国雑技団のアクロバティックな演技を観て感動してIT企業で超絶技巧を駆使する企業集団をイメージして命名したのです。)からの依頼でIT企業界では双璧の東京パラダイスを買収したいのでアドバイザーの依頼に来たところから始まる。  メーンバンクは東京セントラル証券の親会社東京中央銀行である。後々、どうしてノウハウのしっかりしている東京中央銀行の証券部門に依頼しなくて、上場時以降何の取引もしていない東京セントラル証券に依頼したのかが、半沢が勝利するカギになるのだが、最初の時点では疑うことはなかった。  アドバイザーチームを早速、次長の諸田が結成し最年長の三木をリーダーに指名し(この二人は半沢と同じく東京中央銀行の出向組である)もちろん半沢は部長でこのメンバーのまとめ役である。ただ、電脳雑技集団の担当の森山は諸田と相性が合わないので省いていた。後々この森山の活躍で活路が見いだせるのだが、この時は知る由もない。  諸田と三木の裏切りにより、東京中央銀行の証券部が電脳雑技集団のアドバイザーに付き、その見返りに諸田と三木は東京中央銀行に戻ることになり半沢と森山の敵に回ることになる。  東京スパイラルの社長・瀬名と森山は中学校の同級生で親友だったが、分け合って瀬名は黙って引っ越しをして、音信不通だだったが、森山は有名になり雑誌に写真入りで瀬名が紹介されているのを見て知っていた。  東京スパイラルの共同経営者だった2人が、瀬名と意見の食い違いから、会社を辞めて電脳雑技団が東京中央銀行の証券部のアドバイスにより株の公開買い付けをすることになり、時間外取引で辞めた2人から株を買い付けて30%の株式を手中に収めたのがきっかけで後々、森山が瀬名に連絡を取り、久しぶりに会って話しているうちに、半沢と森山が東京スパイラルのアドバイザーになることになり、親会社と対決することになるが、その前にアドバイザーをお願いしていた大洋証券の担当が、東京中央銀行の証券部と手を結び、言葉巧みに新株を発行し第3者割当をIT企業の先駆者フォックスに持ってもらうということになるが、そのフォックスは投資の失敗でかなりの負債を背負っていた。それを隠して東京中央銀行からの融資で新株を引き受けることになっていたが、その後電脳雑技集団がフォックスを買収する予定であった。巧妙に仕組まれた買収計画であったが、半沢と森山によってそれを阻止するためフォックスを買収しかえすことになり、フォックスの子会社コペルニクスと組むことでかなり大きなネット通販会社が出来ると知り合いの週刊誌に大きく扱ってもらい東京スパイラルの株価を吊り上げ、電脳雑技集団が東京中央銀行から1500億の融資では足りなくなり、再度融資を申し出たが、半沢がなぜ最初に取引も上場時しかしていない東京セントラル証券に話を持ちかけたのか考えているうちに、電脳雑技集団の粉飾決算を見破り、親会社の東京中央銀行に粉飾の事実を教えて、その事が東京中央銀行を助けることになり、半沢は東京中央銀行の元のさやにおさまることになるのだが、そこまで行くいきさつは読んでいて面白く一気に読みたくなるほど1作・2作以上に面白く興味深く描かれている。これをドラマではもっと面白く描いてくれるのではないか、この3作では、金融庁の黒崎は出てこないが、ぜひ、ドラマでは原作にはない場面を作っていただき黒崎対半沢の対決を描いていただきたい。  ぜひ皆さんも、まだこの本を読んでいない方はテレビドラマが始まる前にご拝読して下さい。その方が、テレビドラマをより面白く見れると思います。
 
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